スーパーチューズデー以降11連敗を喫し、追い込まれたヒラリー陣営は、あらゆる手段を用いて相手を攻撃するという意味の「キッチン・シンク」作戦に出た。その一環として2月29日、予備選を4日後に控えたテキサスで、CM「午前3時の電話」を流し始めた。寝室ですやすや眠る子供たち。そこに鳴り響く電話。不安げに子供部屋を覗く母親──。低い男の声が語る。「午前3時、子供たちは安全に眠っている。しかしホワイトハウスの電話は鳴っている。何かが世界で起きている。受話器を取るのは誰か、あなたの1票がそれを決める。世界の指導者を既に知り、軍隊を知り、この危険な世界でリーダーになれる経験豊富な人物に、あなたは受話器を取ってほしくないですか?」
2月5日夜、ロサンゼルスのオバマ支持者たちはハリウッドのクラブに集まり、敗戦に終わったスーパーチューズデーの投票結果を悔しそうに眺めた。「敗因は、ラティーノだよ」。半年前から黒人地区の選挙区キャプテンとして動き回ってきた若者が言った。カリフォルニア州予備選を52%対43%で制したヒラリーは、投票総数の約3割を占めたラティーノ票で、オバマを67%対32%と突き放した。オバマ陣営でラティーノを束ねる労組の幹部は「これでもよく差を詰めた方だ。もう少し時間があったら……」と肩を落とした。
◆ 白いターバン ◆
2月25日、保守系ニュースサイト「ドラッジ・リポート」に1枚の写真が載った。頭に白いターバンを巻き、半身を白い布で包んだオバマの姿。06年にケニアを訪れてソマリアの長老の装束を着た時のもので、ヒラリー陣営スタッフがEメールで送ってきたと同サイトは伝えた。9・11以降、アメリカ人の意識には「ターバン=イスラム=テロリスト」のイメージが刷り込まれてきた。写真流出には、オバマをイスラム教徒だと思い込ませる意図があると見たオバマ陣営は、「対立と恐怖を煽る恥ずべき行為だ」としてヒラリー陣営に抗議した。
2月25日、保守系ニュースサイト「ドラッジ・リポート」に1枚の写真が載った。頭に白いターバンを巻き、半身を白い布で包んだオバマの姿。06年にケニアを訪れてソマリアの長老の装束を着た時のもので、ヒラリー陣営スタッフがEメールで送ってきたと同サイトは伝えた。9・11以降、アメリカ人の意識には「ターバン=イスラム=テロリスト」のイメージが刷り込まれてきた。写真流出には、オバマをイスラム教徒だと思い込ませる意図があると見たオバマ陣営は、「対立と恐怖を煽る恥ずべき行為だ」としてヒラリー陣営に抗議した。
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